初めてのオーダースーツ、どこで作ればいいの?
一着3万円のオーダースーツもあれば、30万を超えるようなオーダースーツまで…
初めてオーダースーツを作る人から見たら、なんでこんなに違いが出るんだろうと思うのではないでしょうか?
もちろん、それには理由があります。
今回は値段を決める違いについて説明しつつ、初めてオーダースーツを作る方へ、個人的な意見を述べていこうと思います。
これからスーツを仕立ててみたいという方、ぜひ参考にしていただければと思います。
違いの出てくる4要素
オーダースーツの価格は主に、「仕立て方」「生地」「仕様」「ブランド」の4つの要素で決まると言っていいでしょう。
1. 仕立て方
まずは一番はここに出ます。オーダースーツは大きく分けてこの3種類の仕立て方になります。
- パターンオーダー:サイズの調整のみを行える
- イージーオーダー:サイズの調整+既存のパターンを体型に合わせて調整
- フルオーダー:1からパターンを作る+仮縫いも行う
価格順にはパターン→イージー→フルの順番です。
2. 生地のグレード
次に大きな要素は生地です。安価な生地と高価な生地は素人が見てもその違いを大きく感じられます。
ではどこにその違いが出るのか?それは以下の要素が大きく影響します
- Super表記(Super100’s、120’sなど)糸の元になる繊維の細さ
- ブランドの名称(ロロピアーナ、ゼニア、ドーメル等、いわゆるブランド代)
- 原産地(イタリア、イギリスなど)
細かい説明は別に回すとして、とにかく上質な生地を使えば使うほど、価格は上がっていく、ということです。
3. 仕様やパーツの質
ここは細かいのですが…実はあまり意識されていない、ボタンや裏地なども価格に影響を及ぼします。
- ボタンの質(本水牛、貝、プラスチックなど)
- 裏地の質(キュプラ、ポリエステルなど)
- AMFステッチや本切羽の有無
4. ブランド力
最後にそのテーラー自身のブランド力。ここは実はとても大きな要素でもあります。
- 知名度(大手など)
- サービス力(採形力、スタイリング提案など)
- 立地(銀座の〇〇、など)
以上4つとなるのですが…書いてて疲れてきました、皆さんも頭に「?」を浮かべつつも読んでいただいているかと思いますが(ついて来てくれてありがとうございます)、じゃあこれから作る人にとっては何に注目すべきなのか?という話です。
避けるべき要素を避ける、あとはテーラーとの相性。
結論、初心者の方におすすめの選び方は「避けるべき要素を避ける、あとはテーラーとの相性」です。
…「え、相性とかさっきの4要素と全く関係ないじゃない」と思われる方もいるでしょう。
ただ、これは非常に大事なことです。
なぜならば、テーラーさんによって得意としているテイストやスタイリングが異なるからです。
あえて自分で打ち明けますが、私の場合、少しゆとりを持たせる、業界人が着るようなクラシックなスーツスタイルはそこまで得意ではありません。
どちらかというと細身に寄せた、スタイリッシュ路線で提案する方が得意です。
とはいえ変に奇抜に寄せずスーツとしてのお作法は守るようにしますが…
トレンドに対する捉え方も違います。
今のトレンドに合わせる人もいれば、私のようにどの時代でも使ってもらえるようにスタンダードに寄せるように作る人もいます。
哲学がテーラーさんによって違うのです。
….となると、完成したスーツがあまり自分の嗜好にあったものじゃないとイヤですよね?
もちろん皆さんプロですので、リクエストに合わせる形で作ってくれると思いますが、少なからず仕立てたスーツに色が出るのは間違いないかと思います。
そのため、実際に作ってくれるテーラーさんのスタイリングや嗜好が自分にマッチしそうだな、という方のもとにご相談に行かれるのがいいかと思います。
着ていてワクワクするようなスーツを作ってくれそう、そんなテーラーさんで仕立ててみましょう^ ^
….あ、「避けるべき要素」について説明してなかった。ここはまた次回に。
最後まで読んでいただきありがとうございました^ ^
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